【第4回】
◆音が悪いとなかなか進まない まずは最後まで起こしてみよう!
――音が悪い場合に気を付けていることを教えてください。
Iさん 聞こえない言葉にずっとこだわっていると大変なので、とりあえず「…?…」にして、先を聞きます。その先で同じ言葉を少しクリアにしゃべっていたりすることもあるし、全体の流れが分かると聞こえることもある。翌朝、もう一度聞いたら聞こえるとかね。
Kさん 本当にね。席を離れて違うことをしてから聞いたら、「さっき、なんでこれが聞こえなかったのかな」ということがよくあるもの。
Nさん あります、あります。だいたい1回目はバーッと聞いて、2回目で全部埋められたらいいな、くらいでやっています。
Kさん ほかの話者が同じ言葉を言って把握できるときもありますよね。人によって話し方の癖があるから、先を聞くことは絶対に大事だと思う。
――皆さん、何回も聞き直しているんですね。
Nさん 音が悪いときは、1回目と2回目でスピードを遅くしたり、逆に速めてみたり、いろいろと試しています。
Kさん 私は速くすることが多いです。けっこうシャープに聞こえるときがあるので。ただ、知識があったら聞こえているんだろうなということはいっぱいありますよ。
Iさん 藤村さん(2代目社長)がおっしゃっていた「知らない言葉は聞こえない」ですね。
(人間の耳って不思議)
――自分の中で「これだけは絶対にやってはいけない」と決めていることはありますか。
Kさん 想像で書いたりしたら、絶対にいけないですよね。そのために検索サイトはフル活用しています。案件によっては、起こすよりも検索する時間のほうが長いこともあります。
――いかに検索に時間を掛けられるかですか。
Kさん そうですね。私は検索が大好物なので(笑)。単語を検索しても出てこなかったら、その先生の論文がないかとか、過去に出た講演会はどうだったかなとか。背景の部分まで紐づけて調べると、意外と答えが出てくるんですよ。
Nさん ときには、諦めることも大事かも。どう考えてもどう探しても分からない略語とかありますよね。そういうものはさっと諦めて次に行きます。
Kさん うん、諦める。
Iさん 逆に間違えて書いてしまってもいけないしね。
Nさん 気持ちを切り替えて、聞こえるところを重点的にやろうという感じでやると、進むのかなと思います。
――新人ライターに「作業の効率が上がらないんですけど、ほかの人はどうしていますか」と聞かれて、別のライターに相談したら、やはり皆さんと同じようなことを話していました。まずは、自分に合うやり方を見つけることが大切ですね。
Iさん そうですね。ぜひ自分に合ったやり方を見つけてほしいです。
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